Kokopelli

備忘録と思考と好きな事などをつらつらと。

クオリアについて

クオリアとは、その人の経験や感性による特徴的な質感です。なんじゃそれと。綺麗な景色を見て浮き上がってくる、ある個人特有の情動や感情、その綺麗さの度合いや感じ方(質感ともいう)をクオリアといいます。具体例をあげて書きます。例えばリンゴは赤色ですね、これは誰も疑わないと思います。では、その赤色は誰にとっても同じ赤なのでしょうか?生まれながらにして色彩を感じる脳神経が異なっていればA君にとっての赤色は、B君にとっては青色なんてことも十分あり得るわけです。ここから飛躍して考えると、我々が日々直面する一人ひとり特有の人生がその人のクオリアを形成していき、今見てる世界やそれから感じることは人によって全く異なってくるということです。

更に例えばで書くと、我々人間は動物のクオリアを感じることは不可能です。その動物の気持ちになって考えることは出来ても、クオリアは絶対体感出来ません。生まれた時から犬で、そもそも犬の感情は人間ほど複雑なのか?何を感じているのか?などなど、これらは理解が出来ない。

これはその人の意識や感覚による話で、これまでは哲学の領域だとされていましたが近年は脳科学と哲学を横断するハードプロブレムだとされています。今自分が見ている世界の色や人の表情のとらえ方、喜怒哀楽の感じ方、、、自分の世界ではもこれが当たり前になっているけれど、他者は全然違う世界を捉えている。いつの日かクオリアが完全解明されて他者のクオリアを体験なんて出来たら、、ワクワクしちゃいます。

哲学っぽいことですが、クオリアを豊かにすることは人生を豊かにすることと同義なので研究を待ちたいと思います。このクオリアは、自分がずっと疑問に思ってきたことで、もっともっと知りたい。